焦りを感じながら私は、「目が良くなる」という本を何冊か読みました。そして視力を正常に保つためには「眼筋」をトレーニングすることが必要だということを知りました。
眼筋とは、目を動かす時に使われる筋肉です。上を向くときは上直筋が、下を向くときは下直筋が、左を見るときは左目は外直筋、右目は内直筋が収縮します。さらに上斜筋、下斜筋という、六つの筋肉が目を動かす時に使われるのです。
そしてこの筋肉は、遠近調節のときにも大切な働きをしているのだと、説明されていました。
そういえば確かに、誰でも肩が凝れば、肩を動かしたり、回したりしたくなりますが、目が疲れた時は、ただ、目をつむってじっと休めるだけで、目を動かして眼筋を鍛えるという考えは浮びません。
実は30代のころに私は、ヨガの師匠(註1)から眼のエクササイズは習っていたのです。しかし、その当時は、軽い近視ではありましたが、「こんなエクササイズにどれほどの効果があるんだろうか?」と思い、ただ習っただけで自分ではまったく実践していませんでした。
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